7
立て 己の足を使い 耳を塞げ 目を閉じ 選びとれ 今 今ここで
飾りを取り払え 己を醜くするな 遺せ この巨大な流れに あらがえ
6
気付いている
警告 赤く鋭い点滅
体は 退行してゆく 鋭敏な甘受性は やがて自分に返る
何を恐れている 喪失 病むこと
脳は 退化してゆく しがみつくやり方は いつどこで学ぶ
すべてを 焼き尽くす炎 天
見せかけの宝石より 天 その光と闇 深さ 天
うすっぺらな携帯より
天
天天
5 欲情する対象
アカゴのようなにおい 筋肉でしまった腕の後ろ ぱつんと張った胸 さらさらの肌
薄い唇 素直な言動 ふと見せるまっとうな行動 自分で生きる
4
鳴いた 烏が1羽。
真っ黒で ごわごわして かたくて 艶のある おおきな羽を
ひろげた。
重いものを 背負いながら 折れた羽で
飛び立とうとした。
泣いた 烏が1羽。
3
窓を開けると 青空が広がっていた。
マルボロに火をつけた。外はとても静かだった。
取り残されて心もとないような それでいてすがすがしい。
マルボロが燃え尽きる頃 飛行機が飛んだ。
2
真っ白な花がたくさんたくさん届いた お風呂に詰め込んだ
それでもまだあるので 床に敷き詰めた
それでもまだあるので 天井につるした
それでもまだあるので 本棚に詰め込んだ
それでもまだあるので 胃袋に詰め込んだ
真っ白な涙がこぼれた
1
いつかもっと 大きくなれたなら 違う言葉を紡ぎ
ありのままの 自然な物を
ありのままに 美しく描きたい
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